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退職時の有給消化とは?拒否されたときの考え方【2026年】

退職時の有給消化とは?拒否されたときの考え方【2026年】

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退職が決まったあと、残っている有給休暇をどう使えるのかは、気になるところだと思います。労働基準法の条文と、厚生労働省・労働局の公式ページで、退職時の有給消化について確かめてまとめました。

有給消化ゆうきゅうしょうか

年次有給休暇(有給)のうち、まだ使っていない日数を取得すること。退職前にまとめて取る場合を指して使われることが多い言葉です。

法律上の名前は「年次有給休暇」です。「有給消化」は、働き手の間で使われる呼び方です。

先に結論

厚生労働省の案内では、退職日までに残りの有給を使い切りたいと申請された場合、会社は取得の時季を変えることができず、申請どおりに与える必要があるとされています。

◎ この記事が合う方
退職を決めて、残っている有給をどう使えるか知りたい方
◎ この記事が合う方
会社から「引き継ぎがあるから取れない」と言われて、戸惑っている方
△ 先に確かめることがある方
会社と、最終出勤日や引き継ぎの進め方を話し合う余地を残したい方(話し合いは公式資料でも案内されています)
目次

■有給は、退職時にどうなるか

有給休暇は、労働基準法第39条で定められた働き手の権利です。会社を辞めると、この権利は消えます。そのため、残った日数を使いたいときは、退職日までに取得する必要があります。

退職日までの有給の考え方

1

有給が付与される

雇入れから6ヶ月継続して勤め、全労働日の8割以上出勤していれば10日(その後は勤続年数に応じて増え、最大20日)

›

2

退職日までの間に取得する

残りの日数を、退職日までの勤務日に当てる

›

3

退職日をむかえる

退職をもって有給の権利は消える

出典:e-Gov法令検索「労働基準法」第39条第1項・第2項。厚生労働省「確かめよう労働条件」年次有給休暇。

【料金・基本情報】

付与される日数雇入れから6ヶ月で10日。そのあと勤続1年ごとに、1日・2日・4日・6日・8日・10日が加わり、勤続6年6ヶ月以降は年に20日(出勤率が8割以上の場合)
有給を取る権利の期限(時効)付与されてから2年間。厚生労働省は、年次有給休暇の時効は2年のままとされていると案内しています
有給の間の賃金就業規則などで定めた、平均賃金か、通常の賃金を支払う必要がある(労働基準法第39条第9項)

つまずきやすいところ

  • △ 勤め先の就業規則が、労働基準法より厳しい条件を定めていても、労働基準法に反する部分は認められません。条件の確認は、就業規則と労働基準法の両方で行ってください
  • △ 有給は、付与された日から2年を過ぎると使えなくなります。退職を考え始めたら、残り日数と、日ごとの期限を確かめてください
  • △ 週の所定労働日数が少ない方(パートなど)は、付与日数が、フルタイムの方と違います。日数は、勤め先から示される年次有給休暇管理簿などで確かめられます

残日数は、給与明細や勤怠システムに載っていることがあります。分からないときは、会社の人事・総務に尋ねられます。

■会社は、退職前の有給消化を断れるか

会社が有給の取得を断れるのは、請求された時季に与えると「事業の正常な運営を妨げる場合」に、別の時季に変更するときだけです(時季変更権)。ただ、退職日が決まっているときは、事情が変わります。

時季変更権と、退職日の関係

時季変更権請求された時季に有給を与えることが、事業の正常な運営を妨げる場合に、会社が他の時季に変更できる権利(労働基準法第39条第5項)
退職日が決まっているとき厚生労働省の案内では、退職日以降に時季を変更することはできないため、会社は時季変更権を行使できず、労働者の請求どおりに与えなければならないとされています
引き継ぎが必要なとき同じ案内で、会社の事業の引き継ぎなどが必要な場合に、退職日を遅らせるなどを打診されることはあるものの、応じるかどうかは労働者に委ねられている、とされています

出典:厚生労働省「確かめよう労働条件」年次有給休暇(退職時の年休)。厚生労働省の労働局のよくある質問(退職予定者には年休を与えなくてもよいか、の項)。

話し合いで決まること

  • △ 申請を断れないとされていても、最終出勤日や、引き継ぎの範囲は、会社と話し合って決めることが多い項目です
  • △ 労働局のよくある質問には、引き継ぎが必要な場合は退職日を遅らせてもらうなど、会社と話し合ったほうがよい、と案内されています
  • △ どうしても会社と話が進まないときは、労働基準監督署や、総合労働相談コーナーに相談できます

申請は、書面かメールなど、あとから確認できる形で出しておくと、日付が残ります。

■退職前に、有給を買い取ってもらえるか

「使いきれない分は、お金で買い取ってほしい」と考える方もいると思います。厚生労働省の労働局の案内では、年次有給休暇は日ごろの業務から離れて休むためのものなので、原則として買い上げることはできない、とされています。

買い取りの考え方

法律で定められた有給の買い上げ労働局の案内では、法定の年次有給休暇を買い上げることは違法とされています
法律を超える分の有給会社が、法律の定めを超えて独自に与えている有給(法定を超える分)の買い上げは、違法とはならない、と同じ案内に書かれています
退職前の会社からの打診「有給を買い取るから、取らないでほしい」という提案があっても、法定の有給を取る権利が消えるわけではありません

出典:厚生労働省 労働局「よくある質問(事業主の方へ)」退職・解雇・雇止めの項(年休の買い上げ)。

■有給消化の日数を、具体的に数える

例:週5日勤務で、残りの有給が20日のとき(当サイトの計算)

休みに入るまでの日数週5日勤務なら、20日の有給は、勤務日ベースで4週間分(20日÷週5日)
退職日からさかのぼる祝日や会社の休日がなければ、退職日の4週間前に最後の出勤をして、そのあとの勤務日を有給にあてる計算になる
祝日や会社の休日が入るとその分、最終出勤日は少し前になる

出典:この例は、当サイトが計算した目安です。実際の最終出勤日は、勤務の曜日・祝日・会社の休日・引き継ぎの状況で変わります

STEP 1

残りの有給の日数を確かめる

給与明細・勤怠システム・人事への確認で、日数と期限を調べる

STEP 2

退職日と、最終出勤日の案を決める

退職の意思を伝えるときに、有給を使いたい旨をあわせて伝える

STEP 3

申請を、あとから確認できる形で出す

書面かメールで、取得の期間を示す

STEP 4

引き継ぎの範囲を、話し合って決める

期間内でできる範囲を、会社と確かめる

ゆうき

ゆうき

退職の意思を伝える前に、残りの日数を確かめておくと、話し合いが進めやすくなります。

■申し込む前・辞める前に確かめる項目

有給消化の前の確認

1

残日数と期限を見る

2年の時効があるので、古い分から期限が来る

2

就業規則の記載を見る

有給の申請方法(書式・何日前まで)が書かれていることが多い

3

退職日と最終出勤日を分けて考える

有給の期間は、在籍のまま、出勤しない期間になる

4

引き継ぎの範囲を整理する

話し合いの材料として、やることの一覧を作っておく

退職前の有給は、法律で定められた権利です。日数と、申請の形を先に整えておくと、会社との話し合いが落ち着いて進められます。

  • ✔ 退職日までは、会社は時季を変更できないとされています
  • ✔ 買い取りの提案があっても、法定の有給を取る権利は消えません

■関連する用語

あわせて知っておきたい言葉

時季指定会社が、年5日の有給を、労働者ごとに時季を決めて与える義務。10日以上有給が付与される方が対象(労働基準法第39条第7項)
計画的付与労使協定で、有給のうち5日を超える部分について、会社が時季を決めて与える制度(労働基準法第39条第6項)
時間単位年休労使協定により、年5日以内で、時間単位で有給を取れる制度(労働基準法第39条第4項)

■退職時の有給消化についてよくある質問

Q. 退職日までに有給を使い切りたいと言ったら、会社は断れますか?

A. 厚生労働省の案内では、退職日以降に取得の時季を変更することはできないため、会社は時季変更権を行使できず、請求どおりに与えなければならないとされています。ただし、引き継ぎなどの話し合いは続けられます。

Q. 有給を使ったあと、お金で買い取ってもらえますか?

A. 労働局の案内では、法定の年次有給休暇の買い上げは原則として違法とされています。会社が法律を超えて独自に与えている日数は、買い上げが違法とはならないと書かれています。

Q. 有給の権利は、いつまで残りますか?

A. 付与されてから2年間です。退職をもって、有給の権利そのものが消えます。

Q. 有給を取っている間も、給料は出ますか?

A. 労働基準法第39条第9項で、就業規則などで定めた、平均賃金か通常の賃金を支払う必要があると定められています。

■【まとめ】残り日数と、申請の形を先に整える

退職日までに有給を使うことは、厚生労働省の案内でも認められています。会社に伝える前に、残りの日数と期限を確かめ、申請を書面かメールで出す準備をしておくと、話し合いが進めやすくなります。

退職後の失業給付の流れは、給付制限とは?自己都合退職の失業給付でまとめています。体調を崩して休んでいる場合は、退職後の傷病手当金とはも参考になります。

退職代行を使う場合の有給の扱いは、退職代行で有給消化はできる?でまとめています。

有給消化を言い出せないときは

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※この記事の制度の内容は、2026年10月5日に、e-Gov法令検索の労働基準法と、厚生労働省・労働局の公式ページで確認したものです。制度は変わることがあるため、最新の内容は労働基準監督署や総合労働相談コーナーでご確認ください。

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この記事を書いた人

ゆうきです。20代後半の会社員で、いまの仕事を続けるか、別の道に進むかを考えるなかで、転職エージェントやスクール、退職代行を調べはじめました。申し込んだあとに「こんなはずでは」とならないよう、料金や運営元、やめ方まで、公式サイトの記載をひとつずつ読んで確かめています。分からなかったことは、分からないままに書きます。同じように迷っている方の、最初の下調べの助けになればうれしいです。

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